◇ 韓国の4〜6月期GDPが発表された。
物価の変動を除いた実質ベースで
前期比1.1%増だったが、
先行きの不安を増幅するものだった。
JPモルガンは、4〜6月期の
経済成長率が期待に及ばなかったとし、
年間経済成長率予測を従来の2.2%から
2.0%に下方修正した。
◇ 韓国は、「病人経済」に
成り下がっている。
文在寅(ムン・ジェイン)政権
になって以来、
国民生活は激変している。
もともと韓国では
企業などを退職した人たちが、
退職金を元手にして
自営業を始めるケースが多い。
この零細な自営業を襲ったのは、
文政権による大幅な最低賃金引き上げであった。
◇ 2018〜19年の2年間で、
最低賃金を約30%も引き上げた結果、
多くの零細自営業はそれに耐えられず、
従業員を解雇せざるを得なかった。
これが、過去にない失業者を
増やすことになった理由である。
失業者の増加は個人消費を減らす。
こうして、
自営業者が廃業・倒産するという
悪循環に陥っている。
◇ これでは、病人が増えて当然だ。
実はこの病人増加が、
皮肉にも韓国のGDPを支える要因だった。
病人の増加が、
個人の医療費増加を招いている。
これによって、
政府の健康保険医療費支出も
自動的に増える。
この病人増加が、4〜6月期のGDPに
「寄与」したとは、哀しい、哀しい話だ。
◇ 韓国は、出生率の急減によって
高齢化が急ピッチで進んでいる。
昨年の出生率は、0.98 と
世界で初めて1を割り込んだ。
この落ち込みは、今年に入っても止らず、
さらに悪化が予想される。
こうして、韓国の高齢化は、
日本を上回るスピードで進行する
情勢となっている。
◇ 人口高齢化は、
即、年金問題と結びつく。
最近の調査では、高齢者で年金を
受給していない「無年金者」が、
なんと 54.1% もいたことがわかった。
その調査内容を見てみると、
韓国の高齢層(55〜79歳)の半数以上が、
年金を一銭も受け取っていない。
年金受給者でも、
およそ3人に2人は月平均受給額が
50万ウォン(約4万5800円)未満で、
基礎生活(生活保護)の
受給費にも満たない金額だ。
◇ こういう、厳しい老後生活を
強いられる韓国の高齢者が、
健康な生活を送れるはずがない。
栄養的に満足な食生活を送れなければ、
病に冒されるのは避けられない。
医療費が膨らんで当然だ。
韓国の高齢者は絶望的状況に
置かれていることがわかる。
哀しい、哀しい話しだ。
つづく
今日一日の人生を大切に!