◇ 台湾では、2020年の
総統選挙に向けた様々な動きが
逐一メディアの注目を浴びている。
まずは、野党国民党の
公認候補を決める予備選で、
鴻海精密工業の創業者である
郭台銘氏ではなく
現高雄市長の韓国瑜氏が勝利した。
◇ 郭台銘氏が国民党候補に
名乗りを上げたときは、
台湾メディアは大騒ぎして
持ち上げたものだった。
その後も、潤沢な資金をもとに、
テレビコマーシャルをはじめとした
様々な広告宣伝を繰り広げて
存在をアピールしてきた郭台銘氏だったが、
やはり中国寄りというイメージが
あまりにも強かったようだ。
◇ 香港の「逃亡犯条例」に対する
大規模デモは、
台湾人にも大きな影響を与えた。
中国に呑み込まれてしまってはいけないと
改めて思わせる出来事だった。
そして、中国寄りの郭台銘氏の人気も
下がったということだろう。
◇ 一部報道によれば、
予備選で敗北した郭台銘氏は、
国民党からではなく無所属で総統選に
立候補するのではないかと言われている。
一方で予備選に勝利した韓国瑜氏も、
香港のデモについて明言を避ける
逃げ腰の姿勢や、
高雄市長になって間もないのに
総統選に立候補することに対してなど、
批判を受ける要素はある。
◇ そして、与党民進党の公認候補である
蔡英文氏 だが、
彼女は新党の総統選立候補者である
楊世光氏から次のような批判を受けた。
私は男で統一派。
誰かさんは女で独立派。
蔡英文は未来を語る資格はない。
なぜなら子供がいないからだ。
これに対して、
蔡英文はフェイスブックで
冷静に反論している。
こうした攻撃は一度たりとも
止んでいない。
私が攻撃されているということは、
多くの台湾女性も同じ苦難を
味わっているということだ(中略)
もしも、努力が足りない、
あるいはよくできていないならば
批判は受け入れるし努力も続ける。
しかし性別や生殖能力を根拠とする
個人攻撃は、女性を否定し、
政府の努力をくじくものである。
我々は台湾の未来のために
真剣に努力し続ける。
つづく
今日一日の人生を大切に!