Categories: 一般教養・雑学

酒の甘辛のモノサシ vol.592

 

◇ 酒には、一般的に甘口、辛口の

    2つのタイプがある。

 

居酒屋などでもお店の人に

「どんなタイプがお好きですか」

と聞かれることもある。

 

いったいこの甘口、辛口は、

どんな基準で決められるのだろうか。

 

◇ 専門的には「日本酒度」

    甘辛のモノサシとされている。

 

ときおり瓶のラベルにも書かれている。

 

プラス五 とか マイナス二 とか

数字で表示されている。

 

プラスが辛口、マイナスが甘口で、

ゼロはちょうどその中間ということになる。

 

◇ 実は辛口といっても日本酒の中に

    辛い成分があるわけではない。

 

相対的に甘くないのが「辛口」なのだ。

 

甘いのはほとんど糖分。

 

つまり糖分が多ければ甘口、

より少なければ辛口となる。

 

◇ またモノサシである「日本酒度」

    比重を基準としている。

 

糖分は比重が重いので、

多く含まれていれば

酒の比重も重くなり、甘口、

少なければ軽くなり、辛口となる。

 

◇ また、甘辛には糖分だけでなく、

    酸も影響している。

 

酸味が多いと辛口に、

少ないと甘口に感じられる。

 

◇ それにもうひとつ、

    アルコールも関係しており、

    度数が高いと辛口に、低いと甘口になる。

 

つまり、酒の甘辛は、

糖分、酸味、アルコールの3つの多少が

決め手となるわけだ。

 

◇ 江戸中期から明治以降は辛口全盛、

 

     戦時中から戦後長らくは甘口が

     市場を支配していたが、

 

その後、地酒ブームが起きて

淡麗辛口が主役となった。

 

現在では濃醇(のうじゅん)なタイプや

果実酒のようなフルーティーなタイプも登場、

もはや甘辛だけで選ぶ時代ではなくなった。

 

◇ 日本酒ファンにとっては

    ありがたいことに、

    味わいの選択幅が驚くほど広がっている。

 

最初から甘口か辛口かと決めつけず、

様々なタイプを楽んでほしい。

 

 

今日一日の人生を大切に!

トンビ博士

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