◇ 顔認証技術はシェア経済の
さらなる認証手段になる。
シンガポールの配車大手グラブは
米マイクロソフトと提携し、
運転手と乗客の身元を
正確に確認するために
顔認証を導入している。
米ウーバーテクノロジーズも
マイクロソフトの技術を使い、
運転手の身元を確認して
事故を減らしている。
インドでは、ウーバーの運転手は
自撮りか顔をスキャンするアプリを使って
自分のアカウントにアクセスし、
本人確認を実施する。
この情報を使い、
認証されたプロの運転手だと
乗客に保証する。
乗客側も顔認証を使ってアカウントを開き、
配車を依頼する。
運転手が到着すると、
乗客が照合されたことが示される。
将来的には、車に顔をスキャンする技術が
搭載されるため、
車が近づくと乗客の顔を認識し、
配車を依頼した人物だと
確認できるようになる。
◇ 多くのレストランが
顔のスキャン技術を使って顧客、
特にリピーターへのサービスを
向上させている。
米カリフォルニア州のレストラン
「カリバーガー」では、
常連客に顔認証を使った
サービスプログラムを提供している。
顧客は機械に近づいて
自分の顔をスキャンするだけで、
これまでの注文内容を確認し、
特別割引サービスを受けられる。
中国のケンタッキー・フライド・チキンでも
似たようなサービスが実験されている。
顔認証とモバイル認証を活用し、
顧客がほほ笑むだけで代金を支払える。
顧客が注文すると、
様々な機械が顧客の顔を
スキャンして写真を撮り、
写真を注文データと共に保存する。
次の来店時には、機械とスタッフは
その顧客の名前を呼んであいさつし、
客の好みに合いそうな商品を提案できる。
◇ マイクロソフトや韓国の
サムスン電子、アップルなどは既に、
顔スキャンをスマホやタブレット端末、
パソコンのロック解除に使っている。
顔認証が搭載された機器を既に使っているか、
自分の個人情報を守るために
使う計画があると答えた米消費者は54%に上る。
車からキッチン家電に至る
他の製品に顔認証が搭載されるのも
遠い先の話ではない。
普段使われているスマート機器や
コネクテッド機器に顔スキャンを
導入することで、
利用者に応じたサービスやプライバシー保護が
日常生活により深く織り込まれるようになる。
◇ この顔認証技術により
買い物に行っても、レストランに行っても、
病院に行っても、車にのっても、
世界中どこにいても、
個人情報(経歴、資産、家族、健康状態)が
その場で認識され、
即時に処理されるようになる。
これを便利な世の中になったと
喜ぶことができれば、それはそれでいい。
だが、この技術が、
B to C から C to C にまで広がったとき、
社会構造までもが大きく変わってしまうことを
認識する必要があるのではないだろうか。
完
今日一日の人生を大切に!