◇ 顔認証技術が様々な場面で
使われるようになってきた。
スマートフォン(スマホ)や
パソコンのロック解除だけでなく、
病院や銀行、ホテルの受付、
飛行機の搭乗手続き、自動運転、
学校の出席確認など、
活用の場は多岐にわたる。
プライバシーへの配慮など課題もあるが、
顔認証を使えば業務の効率化や
セキュリティー強化が可能になる。
さらに個別性の高いマーケティングや
サービス提供に生かすこともできる。
◇ 顔認証は現在、主に米アップルの
スマホ「iPhone」やノートパソコンの
ロック解除で消費者と関わっている。
顔認証を使ったこうした
生体認証ソフトウエアは、
顔のつくりや輪郭、表情を識別できるため、
セキュリティーやID確認が容易になる。
◇ 顔認証の最もシンプルな用途は、
病院の受付で順番待ちや煩雑な
事務手続きを不要にすることだ。
もっとも、この技術をサービス改善に
生かす方法は他にもたくさんある。
◇ 米グーグルは
17年12月、肌の色や皮膚変位から
心臓血管機能を解析するという
大胆なビジョンを持つ特許を公開した。
アマゾンも14年に
受動モニタリングのための
同様の特許を申請し、17年に取得した。
この特許では、例えば、
アルゴリズムで目の周りやほおなど
顔の2カ所の色の変化を追跡し、
このデータを使って心拍数を算出する。
こうした変化を追跡することで、
病院のスタッフは患者をより
効果的にモニタリングし、
治療できるようになる。
◇ ホテル業界では顔認証は
サービス向上につながる。
この技術を宿泊者のアカウントに使うことで、
顧客にさらに寄り添った体験を提供できる。
例えば、アカウントにあらかじめ
写真を登録しておけば、
顔認識技術により宿泊者は
ホテルに足を踏み入れるだけで
チェックインできる。
自分の画像を使って
部屋に入ることも可能だ。
これが実用化されれば、
コンシェルジュはもっと
顧客に応じた提案や特典、
サービスを提供できるようになる。
こうした技術は現在、少なくとも中国の
マリオットホテル2軒で使われている。
ゲストは機械に自分の顔を
かざしてチェックインする。
所要時間は約1分間で、
いったんチェックインすれば、
代金は顧客の口座に自動請求される。
◇ 銀行はサイトやアプリで
ネットバンキングサービスを
使っている顧客の安全なログイン手段として、
顔認証の導入を進めている。
この技術は、
「IDを誤認する可能性を
100万回に1回未満に抑える」
とされており、
ネットバンキングの安全性を
さらに高める可能性がある。
つづく
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