◇ 昨年の2018年7月、
「中国が知的財産権を侵害している」
としてアメリカが340億ドル規模の
製品に25%の追加関税をかけると、
中国もアメリカに340億ドル規模の
報復関税を課した。
それを見たアメリカは
2018年8月に第2弾として、
160億ドル規模の追加関税を発動、
中国も再び報復関税をかけた。
そこでアメリカは9月に
2,000億ドル規模の製品に
10%の追加関税をかけ、
中国も600億ドル規模の報復関税をかけた。
◇ エスカレートしていく貿易戦争の打開に
両者は現状打開に向けて話し合いを
続けてきたが交渉は決裂、
トランプ大統領は2019年5月に
10%の追加関税を25%に引き上げて、
さらに今後は3,000億ドル規模の製品に
最大25%の関税引き上げもあり得ることを
中国に通達している。
これに対して中国もまた
「戦うなら付き合う」と
徹底抗戦を表明し、
報復を検討している。
◇ そして、さらに
人民元安となったことで、
トランプ大統領が中国の為替操作を
強く非難し、
「中国を為替操作国と認定」と表明。
今回の件についてIMFに
働きかけることを宣言した。
◇ 一方今後、中国が取り得る報復は
報復関税だけでなく、
「アメリカの農作物の購入の停止」
「アメリカへのレアアース輸出完全禁輸」
「アメリカ国債の大量売却」
「アメリカ企業の中国市場販売制限」
などがある。
アメリカもまた「追加関税」や
「為替操作認定国」だけでなく、
チベット・ウイグルの人権弾圧の問題化や、
台湾に絡んだ「ひとつの中国」の脱却や、
香港の「一国二制度」の維持への表明など、
次々と中国を追い込む政策を進めている。
米中貿易戦争に加えて
米中通貨安戦争となれば、
為替市場は更に大荒れになることは
避けられない。
つづく
今日一日の人生を大切に!