◇ トンビが着目しているのは
公的年金の改正において、
70歳以降の受け取り開始時期が
どこまで引き上げられるかだ。
これにより年金受給期間の
「真ん中の年齢」が変わってくる。
仮に72歳まで上がれば、
60歳から72歳までの選択肢が
あるわけで中央は 66歳 になる。
もし76歳までなら、中央は 68歳 になる。
その「真ん中の年齢」がまずは目安と
考えてみていいと思う。
◇ トンビは75歳まで上がると予想しており、
(5年刻みが年金改革のよくある選択肢)
この場合は真ん中が67.5歳になる。
現在、65歳以降、2年繰り下げをすると
16.8%年金額が増加して終身受け取れる。
トンビはマクロ経済スライドの実施は
おおむね15%程度の給付引き下げに
相当すると考えており、
繰り下げ受給でそれを上回るくらいは
頑張って働いた方がいい。
67歳以降に受給開始することは
引き下げ分を穴埋めする力となる。
今後、消費税率が上がったり、
医療保険などの自己負担が
増えたりする可能性を考えれば、
まずは68歳を目安に働いた方が
より豊かな老後につながる。
*マクロ経済スライド
社会情勢に合わせて、年金の給付水準を
自動的に調整する仕組み
◇ 現役世代の労働力不足により、
「自分の働ける年齢」や
「自分の働きたい年齢」を
優先して考えられる時代が
必ずやって来る。
これからのメガトレンドを考えると
これは間違いない。
◇ かつて自分で引退年齢を決定できるのは
自営業者だけだと考えられてきたが、
自営業者は国民年金のみなので、
むしろ生涯現役でないと
老後のやり繰りが厳しくなる。
一方会社員の場合、
厚生年金もあるため
リタイア後は生活に困らない程度の
収入を確保することは可能だ。
自営業者より選択肢は広い。
◇ 日本ではこれまで「定年年齢」という、
一律に引退する年齢が強く意識されてきた。
しかし、こうした発想は消え、
これからは自分で自分の引退年齢を
決められる社会に生きていくことになる。
遅くとも2030年には、
人それぞれの年齢で雇用から年金に
バトンタッチしていく柔軟な社会に
切り替わっていくのではなかろうか。
完
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