◇ 人生100年時代にあっては、
年金を何歳からもらうかが
これから個人にとっての重要テーマになる。
実際、今行われている議論を観察していると、
「一律に受給開始年齢を引き上げる」
ということではなくて、
「何歳から年金をもらえるかは自分で決める」
という制度を目指しているように見える。
◇ 現在、年金は
「65歳からもらえる制度」
というイメージがあるが、
一律でははない。
正確には、
繰り上げ、繰り下げの制度があるため、
「60~70歳の間の好きなタイミングを
選んでもらえる制度」
ということになる。
例えば、60歳からもらえば年金額は
標準額より大きく下がる一方、
70歳からだと大きく上がる。
◇ 今議論されているのは、
70歳以降の繰り下げ受給の選択肢を
増やすことができるかどうかということ。
繰り下げた場合は年金額を増額する
インセンティブが当然検討されているが、
決して受給開始を70歳以降に
一律に引き上げるアプローチは含まれていない。
つまり、
「65歳以降に受け取り始めると
年金額が増額され、その年齢は
70歳以降とすることもできる」
というように、
一人ひとりのライフスタイルに応じて、
年金の受け取り方は多様化していく
ことになる。
この制度は19年の財政検証を踏まえて
3年程度で導入される見通しだ。
◇ 年金の受け取り可能年齢に達した場合、
これからは、自分の体の健康と雇用条件に
留意しつつ、
引退時期を自由に決められるようになる。
しかし、何歳まで働くかは
かなり難しい問題だ。
そこでトンビ流の「目安」を
次の回で示してみたいと思う。
つづく
今日一日の人生を大切に!