昭和時代の価値観「3高」はもはや通用しない vol.560

 

◇ 中日ドラゴンズの応援歌を巡り、

「おまえ」呼ばわりが話題になっている。

 

替え歌でファンが選手に

「おまえが打たなきゃ誰が打つ」

というフレーズに対して、

 

球団側が選手名で呼びかけてほしいと

要請したのが発端だ。

 

◇ ネットやテレビでその是非を巡り、

     議論が冷めやらない。

 

「応援歌でそこまで規制するのは

                表現の自由にかかわる」

 

「子供の教育上、理解できる」など様々。

 

「おまえ」だけでなく

     これまでOKだった言動に

    ノーを突きつける動きが増えた。

 

世代間での価値観の違いを

映しているのだろう。

 

◇ そこで思い出したのが

    ブームプランニングの中村泰子社長が

    書いていたコラム、

 

  モテる男性『3高』より『4低』

 

1990年代ぐらいまでは

    高学歴・高収入・高身長が

   恋愛・結婚相手として「もてる」基準だった。

 

トンビの時代は、

まさにそのように言われてきた。

 

それが正反対の4低」に移行したという。

 

では「4低」とは

 

低姿勢、低依存、低リスク、低燃費

 

低燃費という表現がなかなかおもしろい。

 

  出世より家庭とパートナーを重視し、

     手堅く生きる男性のイメージだ。

 

これが現代の「もてる」基準なのだ。

 

女性の社会進出や経済のサービス化で

男性中心の価値観は

とっくに崩れているのである。

 

◇ 野球の応援はともかく、

    カップルでも夫婦でも「おまえ」

    と呼ばれるのを嫌う。

 

当たり前だが、

対等で公平な関係を強く望んでいる。

 

偏差値70で、いくら稼いでも

尊大な態度は嫌われる。

 

◇ では4低時代の生活志向とは

     どのような特徴なのか。

 

一つは20代の結婚願望が意外に強いこと。

 

「社会人になるまでに

   一通りの遊びは済ませている。

   周囲で結婚したくない人なんて

   聞いたことがない」

 

と若い男女のカップルが話す。

 

事実、人口動態データでは

婚姻数は年々下がっているが、

 

婚活・結婚情報サービス自体は

毎年伸びている。

 

玉のこしに乗るような

あこがれの結婚ではなく、

 

お互いが稼ぐ現実的な生活の

パートナーを早く望んでいるようだ。

 

◇ 現実的な4低時代」

   ベンツや別荘などは、

   もはやあこがれの対象ではない。

 

ただし日常生活の質を

高めたいというニーズは多い。

 

コーヒーへのこだわりや2万円超の

トースター「バルミューダ」が

売れているのがその例だ。

 

見せびらかす感覚は薄く、

高級消費財でも身近なものとして

入り込めるかが重要だ。

 

過去の価値観と断絶した多くの20代には

従来の成功方程式は通じない。

 

20代の若者達と今まで以上に対話を重ね、

現代の価値観を学ぶ必要が確かにある。

 

 

今日一日の人生を大切に!

トンビ博士

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