◇ 世界が変わりつつある。
どうなるか先が読めない。
未来が見えないし、みんな様子見している。
アメリカでトランプという
大統領が決まっただけで、
世界中がフリーズしてしまった。
トランプ大統領に投票したのは
一部の白人層のみで、
ロシアがフェイクニュースを流して煽り立て、
トランプが当選するように
仕向けていたというのが実情だろう。
世界の片隅でほんの一部の人たちによる画策が
トランプ大統領を生み出し、
そのことによって世界がどうなるかが
わからなくなってしまった。
これからも同じようなことは起こり、
そういう時代に突入したことを
我々は認識しなければならない。
◇ ここでおもしろい実験を紹介する。
ネズミの集団では、およそ三分の一が
いい集団をつくろうと働くいいネズミで、
次の三分の一がまぁまぁ普通のネズミで、
残る三分の一が集団を乱す
だめなネズミにわかれるそうだ。
いいネズミが完璧ないい社会を
つくろうとして、
だめネズミを追い出したり殺したりして、
いいネズミばかりになったら
いい集団になるかと思いきや、
気づいたら三分の一が
まただめネズミになっていたという、
そんな実験結果がある。
◇ 人間社会もこれと同じで、
だめという烙印を押された人も、
役立っているということになる。
社会を混乱させるにもかかわらず、
実は役だっているとという
パラドックス が成立する。
トランプ現象もそのひとつということになる。
◇ 人間の体の中に癌細胞が
あるのと同じ道理なのだろう。
生命が終わりを告げるような
仕掛けとして、
癌細胞は生体の中に
最初から入っているといわれる。
その急激なバランスの入れ替えが今、
世界的な規模で起こっている。
では、なぜそうなったのか。
昔はもっと社会の変化はゆるやかで、
おっとりしていた。
その最大の原因は デジタル化 だと
言われているのである。
◇ デジタルという技術と価値観、
あるいはその手法が拡張することによって、
世の中は大きく変わってしまった。
デジタルは 0 と 1 から成る
相対論で構築される。
そもそも、人間は相対論の世界に生きている。
「今日は寒い」「今日はちょっと気分が悪い」
「今日は何かいいことありそうだ」 等々、
全て絶対値のない相対論だ。
そういう人間の感覚の世界が、
科学の世界にも入ってきてしまった。
◇ 一人の女性を表現するのに、
「この女性は冷たいか温かいかで
わけると冷たい方だね」
「知的か野性的かでは野性的な方だね」
「草食系か肉食系のどっち?」
というふうに相対論で2つにわける作業を
何万回も繰り返していき、
その人を表現するのが
デジタルという概念になる。
つづく
今日一日の人生を大切に!