◇ 4月初旬に行われた文在寅大統領と
トランプ大統領の米韓首脳会談では、
2人だけの会談は 2分 しかなかった。
この時間の短さは、
いかにトランプ政権が文在寅政権に対して
不信感を持っているかということがわかる。
◇文在寅大統領は
「開城工業団地と金剛山観光の再開」
に向けたアメリカ側との協議を求めたが、
トランプ大統領から
「今は適当な時期ではない」と
一蹴されてしまった。
◇文在寅を「金正恩のスポークスマン」と
批判して物議を醸した
韓国の最大野党・自由韓国党の
羅卿瑗(ナ・ギョンウォン)院内代表は、
「文氏の深刻な
『会談中毒』が確認された」と述べ、
最高人民会議での施政演説で、
「金正恩は制裁緩和なしには
非核化する意思がないことを示したのに、
文在寅氏だけが “非核化の意思を表明した” 」
と痛烈に批判した。
◇文在寅政権に厳しい態度の朝鮮日報も、
「この韓米首脳会談は一体何だったのか」
と疑問を投げかけている。
しかも、米朝の「仲裁者」であることを
自負してきた文在寅大統領は、
金正恩委員長からも施政方針演説の中で、
次のように批判された。
「南朝鮮(韓国)当局は、
すう勢を見てためらったり、
騒がしい行脚を催促して
おせっかいな『仲裁者』『促進者』の
振る舞いをするのではなく、
民族の一員として気を確かに持って
自分が言うべきことは堂々と言いながら、
民族の利益を擁護する当事者に
ならなければならない」
◇そんな文在寅大統領にとって、
唯一、溜飲を下げたのが、
WTO(世界貿易機関)の
上告委員会が発表した、
「韓国による福島県産をはじめとする
日本産の食品輸入禁止措置は
不当とは言えない」
とする最終判断結果であった。
これで韓国はお祭り騒ぎとなり、
文在寅大統領も韓国政府訴訟対応団に
祝いの言葉を伝えながら、
「緻密に準備すれば貿易紛争で
勝つことができるという自信を持ってほしい」
と述べた。
◇当然、この
「緻密に準備すれば~勝てる」というのは、
徴用工や慰安婦問題、
竹島問題なども念頭にあっての発言だろう。
アメリカからも北朝鮮からも
相手にされなくなって、
韓国国内での批判が高まっていた
文在寅大統領にとっては、
まさにWTOサマサマだった。
◇ところが、今年6月に大阪で開かれる
G20首脳会議の際に、
安倍首相は文在寅大統領との
首脳会談見送りを検討していることが
明らかとなり、
まさに韓国は日米朝から
見放されつつある状況となっている。
◇ここでもう一つ、
文在寅政権を揺さぶっているのが、
全国民主労働組合総連盟(民労総)だ。
釜山市が日本総領事館近くの歩道に
置かれていた「徴用工像」を
撤去したことに抗議して、
民労総は釜山市を糾弾する集会を開催。
「労働者像撤去は親日だ」
「日本は謝罪せよ、親日積弊を清算しよう」
というプラカードを掲げ、
さらには日本総領事館前の道を
「抗日通り」にするとまで主張し始めた。
加えて翌日には、
民労総およびその参加のメンバー約100人が
釜山市庁への突入を試み、
警察や市庁職員と衝突する騒ぎにまで発展した。
つづく
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