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ファーウェイ排除しても中国が5Gで覇権国家となる理由 ① vol.497

 

米中のテクノロジーをめぐる

   世界覇権の争いが激化している。

 

トランプ政権は上下両院が昨年可決した

「国防権限法」に基づき、

 

20198月以降、米政府機関が

「ファーウェイ」など中国通信5社の

製品を調達することを禁じ、

 

さらに20208月からは、

5社の製品を利用している

世界中のあらゆる企業を、

 

アメリカ政府機関の調達から

排除することを決めた。

 

実行されれば世界中の企業が、

中国が絡むサプライチェーンから

排除されかねない。

 

◇ このような圧力によって、

    イギリス、カナダ、オーストラリア、

    ニュージーランド、そして日本などの

    米同盟国が「ファーウェイ」の

    政府機関からの排除を決め、

 

「ファーウェイ」が各国で計画している

5Gのインフラ建設からの排除も決定した。

 

これで、「ファーウェイ」を筆頭にした

中国企業の凋落は避けられないとの見方も強い。

 

◇ しかしながら、トランプ政権の

     強い圧力にもかかわらず、

 

アメリカの同盟国による

「ファーウェイ排除」の動きは鈍い。

 

むしろ、「ファーウェイ」による

5Gの通信網インフラを

容認する方向に動き出している。

 

まずイギリスは、2月中旬、

「国家サイバーセキュリティーセンター」が、

「ファーウェイ」について利用を

一部制限すべき領域はあるが、

 

「安全保障上のリスクは抑えられる」

との判断を固めた。

 

またドイツは、

    一部の政府の省庁ではすでに

    「ファーウェイ」を、

 

5Gネットワーク構築の入札に

参加させる暫定合意がなされている。

 

最終的には内閣と議会の承認が必要だが、

トランプ政権の主張とは裏腹に、

 

ドイツ当局の調査でも、

「ファーウェイ」機器での不正行為の兆候は

見つけられなかったとした。

 

ドイツでは「ファーウェイ」機器と通信網が

全面的に容認される方向が強まっている。

 

さらにインドでは、

    通信網のアップグレードに

    ファーウェイの機器を使えば、

 

     サイバーセキュリティーに

     重大な脅威を及ぼすとの

     警告にもかかわらず、

 

ファーウェイが提供する割安な価格や

高い技術力はそうしたリスクを

上回るとの理由で、

 

政策担当者や通信会社は

ほとんど耳を傾けていない。

 

トランプ政権の圧力にもかかわらず、

インドでは「ファーウェイ」の5G

通信網を導入する方向だ。

 

このような状況を見ると、

トランプ政権の圧力は有効性を失い、

 

最終的には「ファーウェイ」の5Gの通信網が

世界の覇権を握る可能性が強いことが分かる。

 

アメリカは、イギリス、オーストラリア、

   カナダ、ニュージーランドなどの

     文化的にも近い関係にある諸国とは、

 

それぞれの情報機関が収集した

情報共有のネットワークを持っている。

 

それが「ファイブ・アイズ」だ。

 

そしてこの協定の中核となっている国が

アメリカとイギリスだが、

 

トランプ政権の圧力にもかかわらず、

そのイギリスが「ファーウェイ」機器と

通信網の排除はしないことを

明確にした意味は大きい。

 

すでにアメリカは同盟国を

結集する力を失っており、

覇権が凋落しているわかりやすい兆候だろう。

                                              つづく

 

 

今日一日の人生を大切に!

トンビ博士

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