◇ 量的緩和で日銀は、
自由に金利をコントロールできる手段
と
株価の下落防止手段
を手に入れた。
不景気になっても大丈夫と言うかもしれない。
しかし、通貨変動のコントロールは難しい。
その上、日銀が景気悪化で金利を
下げようとして、国債の買取を増やすと、
マイナス金利になり、
銀行の収益を阻害して
金融の流動性を失うことになる。
もう1つが、株価を買い支えても、
輸出が減ると経常収支が赤字になり、
円安でスタグフレーションになる。
その上に、株式市場機能が低下して、
売買がなくなる。
よって、日本は、世界的な景気後退で
一度経済的な苦境に陥ることは、
今の時点で確実である。
円安になってハイインフレとなり、
マネー価値(円の価値)を落とすことになる。
もう1つの問題が日米交渉で、
米国が自動車輸入での数量制限を
検討していることである。
日米通商交渉は、中国の後になるが、
日本に対しても米トランプ大統領は、
気兼ねなく強く出てくる。
このため、一度、
日本はどん底に落とされるだろう。
人口減少がメガトレンドの日本にとって
この先数年後には、年間100万人の減少になり、
1人当たり年間消費額を50万円としても、
5,000億円のGDPの減少になり、
1人100万円とすると、1兆円減にもなる。
大きなGDPの減少が、
今後日本で長期に続くことになる。
毎年GDPが1兆円以上も減っていく
衰退国家になる。
◇ 地方都市も経済的な自立が
難しくなってきているようだ。
どん底から這い上がるにも、
日本は人口減少もあり、
経済大国には二度となれない。
日本の再生では、
日本をどのような国家にするのか、
もう一度考えておくことが必要だ。
日本の戦後の米国文化でもある
お金中心の社会は終わり、
新しい日本を作るしかない。
日本国民は貧富の差がなく、
皆が平等でつつましくても
楽しく生活できる国家を目指すべきであろう。
皆が皆のために活動して、
誰も不幸な人がいない社会にすることであろう。
あくまでも理想であるが。
◇ 人口減少を考えると、
日本の将来を作る方法は、
3つしかないと思う。
1つには、観光立国化であり、
中山間部の農村まで
インバウンドを広げることであり、
観光と農業の兼業農家を育成することと
国や自治体が新しい魅力を発見して、
発信していくことである。
◇ 2つには、優秀なエンジニアの
国にすることである。
日本人の特徴は、コツコツと技術を
積み重ねていくことに意義を感じる性格である。
それとその技術を習得したいという
アジア系外国人が多く、
京都の伝統工芸の大学に入る半分が
外国人と言うことである。
伝統文化の共通性が
そうさせているように感じる。
IT技術者だけではなく、
いろいろなエンジニアを
日本に集めていくことである。
そのためには、大学教育の学費を安くして
欧米の教育と同レベル以上と
英語での教育が必要であるが、
米国の学費ローン地獄から逃れるために、
円安になっている日本に来る
欧米系学生も多いはず。
それと、少なくとも、
大都市では英語で物事が済む
環境を作る必要もある。
アジア系でも英語ができる人が多いし、
日本企業も日本市場の大幅縮小から
海外展開が必要であり、英語能力が重要になる。
欧米のインフレで、生活費が高騰している。
日本はデフレ地味であり、
生活費が安く済むので、
非常に住みやすいようだ。
技術教育を受けた外人、
日本人が日本企業に入り、
国内・海外で活躍してほしいものである。
◇ 3つには、コツコツと技術を
積み重ねていく性格で
有望なのが農業である。
人口減少になり土地が空き、
若者が農業を行うスペースができる。
農業もその土地に合った物を作り、
その技術的な進歩で、
おいしいものができると、
高値で輸出ができるようになる。
◇ そして、最後に日本国民が平等で
つつましくも楽しい生活を送るためには、
論語が必要であると思う。
人間の関係を規定して、
礼儀をわきまえる基本が必要である。
お金中心の価値観から
人間関係中心の価値観に代える必要がある。
それを体系的に整理したのが論語であり、
この論語を学校教育に
取り入れることが必要と思う。
日本の伝統文化の背景は論語があるので、
戦後のお金中心の米国文化から、
再度、江戸時代の価値観に戻る必要がある。
完
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