◇ 平成からの改元に伴う
4月27日から5月6日までの
10連休が近づいてきた。
旅行予約サイトのエアトリの調査によると、
連休の過ごし方として最も多かったのは
「自宅でゆっくり休む」の61%で、
海外旅行や帰省を上回った。
◇ そもそも「自宅でゆっくり」といっても、
日本人は休日に何をしているのだろうか。
休日の過ごし方を総務省の
「社会生活基本調査」を見てみると、
仕事を持つ女性は家事、
男性はテレビ視聴などが
それぞれ1日100分、
普段の日に比べ長くなる結果となった。
女性と男性で対照的な結果となるのは
「家事の負担が女性に
偏っているためではないか」
とトンビは見ている。
こうした不公平感は連休への
受け止め方にも反映されているようだ。
◇ 旅行予約サイトの調査によると、
10連休を「うれしくない」と答えた
職業別の割合は「主婦(夫)」が57%と、
医師などの専門家の75%に
次ぐ高い水準となった。
住む場所によっても
過ごし方に違いがあるようだ。
都市と地方を比較すると、
都市では休日に趣味や
娯楽の時間が長くなる一方、
地方では仕事の時間が長くなった。
地方ほどサービス業などの
人手不足が深刻であるため、
「休みの日も仕事」という人が
増えてしまうようだ。
◇ 10連休を「自宅で休める」という人が
注意すべき点は、
ゲームやDVDなどによる映画鑑賞に
費やす人が増えているため、
ゲームなどのやり過ぎで生活のリズムが
崩れないようにしたいと注意を促している。
◇ もともと、日本人の休みは
国際的にみて異色。
欧米では休みの大半を
自分で時期を決める有給休暇が占めるが、
日本では祝日など時期を決められた
休暇が中心となる。
◇ では、国際的にみると
日本人の休みは少ないのだろうか。
2016年度の年間休日数を比較すると
ドイツ 139日
英国 137日
日本 129日 だった。
とりわけ日本で少ないのは、
労働者が主体的にとる有給休暇だ。
割り当てられた休暇日数が少ないのに加え、
欧米の取得率が80%超に対し、
日本は50%程度にとどまっている。
ただし日本は祝日や振り替え休日が
比較した国よりかなり多く、
有給休暇が足りない分を補っているといえる。
◇ 本来は自分が休みたいときに
休暇をとって休むほうが、
社会全体で休日が分散するので望ましい。
例えば常時稼働しているホテルなら、
1年中まんべんなく客が入ったほうがいい。
旅行や消費などの需要が
特定期間に集中しないことで、
需要が平準化してサービス業の
生産性の向上につながる。
◇ 休日に何をしていいの
かわからないという人もいる。
普段仕事が忙しく、
仕事以外のことを考える
余裕がないためかもしれない。
ただし長寿化がもたらす
人生100年時代を考えると、
休日を健康や自己啓発などのために
使う意義は大きい。
例えば、データでみると
年収の高い人ほど
スポーツをする時間が長い。
休日は体のことなどを考える
良い機会ではないだろうか。
まずは、今回の10連休を有意義に
過ごすための方策を、
今からしっかり考えておこう。
今日一日の人生を大切に!