◇ 台湾の女性タレント張瑞竹が、
蔡英文総統を侮辱するようなコメントを
(ツァイ・インウェン、さい えいぶん)
フェイスブックで投稿したことが
話題になっている。
その内容はというと、
蔡総統は,見た目も残念、
スタイルも残念な女。
彼女は毎日何もせず、
ただ向かいに住んでいるイケメンに
犯されると毎日叫んでいる。
というもの。
なかなか辛辣な内容だ。
◇ この中に出てくる
「向かいに住んでいるイケメン」
とは誰かというと、
なんと お隣の国の
「習近平」を指している。
習近平を暗示するなら、
「イケメン(帥哥)」ではなく
「アニキ(大哥)」だと思われるが…。
たぶん、投函した女性も
相当イケメン願望が強いのだろう。
◇ これに対して、蔡総統は
自身のフェイスブックで反論している。
私は数千年来の華人社会において、
最初に民主的に選出された女性の総統です。
これにはとても大きな意義があり、
この事実は女性は性別で差別されることなく、
無限の可能性を秘めていることを
証明しています。
台湾の最初の女性総統として、
私はあらゆる挑戦を受けますが、
私は性別、見た目、スタイルといった
生まれ持ったもので能力を判断することには
意味がないし、主観的だし、
焦点がぼやけるだけだと思います。
台湾の総統が誰であれ、
中国からの脅しや威嚇に対して
我々台湾は絶対に屈しないということを、
大声で世界にアピールするべきです。
この点において、性別は関係ありません。
士気あるのみです。
◇ そもそも、今回の騒ぎを
引き起こした張瑞竹というタレントは、
どういう人物なのかを
ちょっとご紹介しておこう。
台湾の新竹市出身の50歳、
2015年に中国の宝石商と結婚し
上海に住んでいる。
芸能活動は中国と台湾の両方で行っている
中堅タレントといったところだ。
◇ 台湾の芸能界は中国市場と
強い結びつきがあるため、
中国で活動できなくなると
困る人も多くいる。
そのため、張瑞竹も含め、
中国で活動しているタレントは、
往々にして中国を刺激するような
発言をする台湾の政治家を嫌う傾向にある。
少し以前の話だが、
2015年、蔡英文が総統選挙で
当選するきっかけとなった騒動
「周子瑜謝罪事件」を起こした
台湾のタレント黄安も
中国在住の媚中派であった。
台湾人が中国で芸能活動をするには、
常に中国人であることを
求められるのかもしれない。
◇ しかし、蔡英文は
そんなくだらないことでブレる人ではない。
彼女の批判を一蹴しただけでなく、
それと前後して、
蔡総統はCNNの独占インタビューや
ツイッターで、2020の総統選挙に
再出馬することを公言した。
民進党内の派閥も、
蔡派が主流となりつつあり、
民進党一丸となって蔡英文支援に動きそうだ。
それもあってか、
蔡氏は2020の総統選に向けて
「自信がある」とも述べている。
つづく
今日一日の人生を大切に!