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2019年の中国経済の下振れは必至 vol.451

◇ 中国経済の減速が鮮明だ。

 

2018年の実質成長率は6.6%と

28年ぶりの低水準で

18年10~12月期は 6.4% に落ちた。

 

7~9月期比での低下幅は

0.1ポイントにすぎないが、

 

消費などの主要指標は米中貿易戦争の

影響が本格化した秋以降に急変している。

 

中国の債務問題も尾を引き、

19年も成長の下振れは必至だ。

 

危機感を強める中国当局は減税と

金融緩和で景気の腰折れ回避を急ぐ。

 

◇ 習近平総書記は1月21日、

 政府高官らを集めた党会合で

 

「経済が直面する国際環境と国内条件は

            深刻で複雑な変化が生じている」

 

と強調した。

 

経済運営に細心の注意を払うよう指示した。

 

通年の成長率は天安門事件の余波で

経済が低迷した90年以来の低水準である。

 

昨年10~12月の成長率は

リーマン・ショック直後の09年1~3月以来

9年9カ月ぶりの低さだ。

 

◇ 実態の深刻さを見るには

    個別の指標を見る必要がある。

 

例えば小売売上高。

 

統計の精度が高い中堅以上の伸びは

春先の9%から 11、12月は2%台に失速し、

物価上昇を考えると実質ゼロ成長だ。

 

輸入も10月の21%増から12月は

8%減に一気にマイナスに転じた。

 

卸売物価指数の上昇率も

12月は0.9%まで縮んだ。

 

内需の異変がうかがえる。

 

◇ 秋からは主要製品の生産量も落ちこんだ。

 

ロボットや工作機械など

米国の追加関税の対象製品のほか、

スマホや自動車の生産も前年水準を下回った。

 

販売不振で製品在庫が積み上がり、

減産を迫られたとみられる。

 

◇ 中国中部、河南省鄭州市。

 

米アップルのiPhoneを組み立てる

世界最大の工場である台湾の鴻海精密工業は、

 

昨年10月ごろから工場従業員を

5万人規模で減らしたという。

 

雇用悪化は消費のさらなる

押し下げ要因となる。

 

◇ 影響は日本企業にも及ぶ。

 

日本電産は中国での車載や

家電のモーター販売が減速、

 

19年3月期の業績予想を下方修正した。

 

産業用ロボットの安川電機も、

今期2度目の業績下方修正。

 

「11、12月に尋常でない変化が起きた」とみる。

 

インフラ投資は17年の19%増から

18年は4%増に失速、

 

債券の債務不履行も過去最高を更新した。

 

◇ 現時点では中国当局は公共投資の

    バラマキには慎重だが、

 

成長率が6%を一時的にでも割り込めば

なりふり構わない対策を取る可能性がある。

 

事は我々が考えている以上にかなり深刻だ。

 

中国経済の減速がトリガーとなり、

世界経済まで失速しかねない。

 

2019年後半以降、

バブル崩壊の予感がする。

 

 

今日一日の人生を大切に!

トンビ博士

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