◇ 2018年12月に発生した
韓国軍による自衛隊機へのレーダー照射問題。
解決の糸口がなかなか見えてこない。
この対立がエスカレート
かつ長期化することは、
日本にとってどのような
不利益があるだろうか。
◇ 今回のレーダー照射は
あくまで韓国軍の「統制の乱れ」
という理解で済めばいいのだが、
事はそんなに単純ではない。
というのは、韓国の護衛艦が、
北朝鮮の船の「瀬取り」を
護衛していたという説もあるからだ。
場所は、日本のEEZ(排他的水域)内の、
大和堆という 豊かな漁場。
◇ 普通「瀬取り」というと、
制裁対象物資、
具体的には闇兵器の部品など、
国際法上の違法性が高い密輸の際に
「船から船へ積み替える」行為を指す。
しかし今回のものは、
恐らく「移し替え」しているのは水産品、
具体的にはイカなどである
可能性が考えられる。
要するに、
違法操業をしている北朝鮮の漁船を、
韓国海軍が護衛しているという
可能性が浮かび上がってくる。
◇ 何を守っているのかというと、
違法操業を日本の海保などに
摘発されることから守っているわけだ。
そうであれば大変に悪質だが、
だからと言って、このまま日韓あるいは
「日本対南北朝鮮」の対立を続けて行くのは
なおさら危険だ。
危険というのには具体的な理由がある。
それは、このままでは北朝鮮問題で
日韓がアメリカと一緒に圧力が
かけられないということではない。
日本と韓国との間で
軍事的緊張が発生するからでもない。
もちろん、この2つの問題は重要だが、
そこで一線を超えても
世界の笑い者になる可能性は
限りなく低いと思われる。
アメリカが調停しなければ、
中国が調停し、
どちらにしても政治的な解決の
材料にするのが、
当事国の共通の利益だからだ。
◇ では何が問題かというと、
それは水産資源ということだ。
このままでは、
日本海での水産資源については、
日本側の漁業従事者に大きな不利益となる。
また、乱獲による資源への影響も心配だ。
そう考えると、このまま対立を
エスカレートすることには、
何のメリットもない。
いずれ北朝鮮とも直接対話をして漁業協定を
という方向に持っていかねばならない。
いつまでも戦争ゴッコや、
狐と狸の化かし合いを
海上で続けるのもムリがある。
まずは日本と韓国との間で
真剣に対話をしないと、
どこかで本当に中国あるいは、
ひょっとしてロシア辺りが介入してきて、
不必要なまでに政治的な
ポイントを得点しかねない。
韓国の反日感情はエスカレートする
一方ではあるが、
ここはまず継続的な対話なしに
解決方法はないのではなかろうか。
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