◇ テストステロンの作用は女性でも同じで、
優れたリーダーシップを発揮する女性は
テストステロン値が高いことが多い。
男女を問わず、生まれつきの
テストステロンの多さは
手の指の長さに表れる。
テストステロン値が高い人は
人差し指よりも薬指が長い傾向がある。
占いのように聞こえるかもしれないが、
しっかりエビデンスがある話だ。
◇ 個人差は大きいが、一般に年を取ると
テストステロンの分泌は減っていく。
また、ストレスも強く影響する。
ストレスが視床下部から脳下垂体に作用し、
精巣でテストステロンが
つくられる量が減るのだ。
帝京大学で行われた調査では、
60代以上よりも40~50代男性の
テストステロン値が低い傾向があった。
仕事のストレスが原因ではないかと
考えられている。
最近よく耳にする“男性更年期”とは、
加齢やストレスによって
テストステロンが著しく減ってしまった状態。
医学的には LOH症候群
(加齢男性性腺機能低下症候群)と
呼ばれる立派な病気だ。
気持ちが沈む、やる気が出ない、
よく眠れない、頭が痛い、
疲れやすいなど、テストステロンが
減ることで心身に多くの不調が表れる。
◇ テストステロンが低い人は
内臓脂肪が増える傾向があるので、
生活習慣病にもなりやすくなる。
実際、テストステロンを補充すると、
脂肪が減って筋肉が増える。
国民健康・栄養調査によると、
今世紀に入ってから
中高年男性の肥満が増えているが、
ストレスによって全体にテストステロンが
減っているのかもしれない。
◇ 不調だけに留まらず、
テストステロンが低い男性は
寿命が短い傾向があることも分かっている。
高血圧、糖尿病、がん、心臓病などの
リスクが軒並み高くなるためで、
テストステロンの低下は
命にかかわる問題なのだ。
◇逆にテストステロンが増えると
寿命が延びる。
サーチュインという長寿遺伝子があり、
運動、そしてテストステロンによって
スイッチが入ることがわかっている。
男性のアンチエイジングは
テストステロンを増やすことがポイントだ。
先ほど触れたように、
テストステロンには
筋肉を増やす作用があるが、
運動で筋肉に刺激を与えることで
テストステロンも増える。
同じく、ストレスを感じたときに
分泌されるコルチゾールというホルモンが
減ることも確認された。
背中を丸めていると気分が沈み、
胸を張ると気分が明るくなるのは
気のせいではない。
最後に
「男性ホルモン値を上げる10カ条」
を紹介しよう。
男性の健康に欠かせないテストステロンを上げて、
健康長寿を目指そう。
ぜひ、今日から心がけてほしい。 完
「男性ホルモン値を上げる10カ条」
(1)男性ホルモンの大敵、過度の緊張を和らげる
(2)積極的にゆとりのある生活を送くる
(3)食事を大切にする
(4)忙しいときこそ短時間でエクササイズ
(5)良い睡眠を取る
(6)仲間を大切に
(7)無理しておしゃれをする
(8)凝り性になる
(9)大声で笑う
(10)目標を持つ、果敢に挑戦する
今日一日の人生を大切に!