きこりと料理人の話 vol.382

 

◇ 書籍『7つの習慣』に記されている

    「木こりと料理人の話」を本日は紹介する。

 

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 森の中で木を倒そうと、一生懸命、

 ノコギリをひいているきこりに出会った。

 

 「何をしているんですか」とあなたは訊く。

 

 すると  「見れば分かるだろう」と、

    無愛想な返事が返ってくる。

 

 「この木を倒そうとしているんだ」

 

 「すごく疲れているようですが…。

           いつからやっているんですか」

 

 あなたは大声で尋ねた。

 

 「かれこれもう五時間だ。

           くたくたさ。大変な作業だよ」

 

 「それじゃ、少し休んで、

      ついでにそのノコギリの刃を

      研いだらどうですか。

 

     そうすれば仕事がもっと早く

      片付くと思いますけど」

 

 あなたはアドバイスをした。

 

すると

「刃を研いでいる暇なんてないさ。

                    切るだけで精一杯だ」

 

 と、木こりは強く言い返した。

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 ◇ どこかで聞いたことがあるような話だが、

        初めてトンビがこの話を読んだとき、

       大きな衝撃を受けたことを覚えている。

 

 一生懸命、木を切っているのだが、

 肝心のノコギリがなまっているので

 木を切るスピードは遅いし、なにより疲れる。

 

 「これってまさに、

  トンビ自身のことじゃないか」

 

◇ その日その日の仕事は一生懸命しているのに、

 まったく進まないとするならば、

 

  「仕事の進め方」に、

 

     どこか問題があるということになる。

 

まずは仕事の進め方を見直し、

高い生産性をもたらすスタイルを作る。

 

その上で、一生懸命に仕事をする。

 

この順番を意識することは、

人生やキャリアをより良きものにするうえで

決定的に大切なこと。

 

◇ もし、これを逆にして、

    低い生産性を改善することなく、

 

 一生懸命、仕事をしている自分を

 是とする人は、件(くだん)の木こりを笑えない。

 

 だが、実際に、慌ただしい日常が続くと、

 

 「毎日の仕事が忙しいから、

         仕事の進め方を見直す余裕がない」

 

 「だから、日々の仕事を惰性で

               こなしていくより他にない」

 

 「いつか見直す必要はあるけれども、

      そんな時間もなければ精神力もない」

 

 「いずれ何とかしなければ、

      とは思っているのだけれども、、、」

 

 ということになりがちだ。

 

◇ こうして油断していると、

     そんな状態のまま、

   数ヶ月、数年、下手をすると十数年、

 

   場合によっては数十年(!)、

 といった時間が、

   あっという間に過ぎていく。

 

そんな状態に落ち込むことなく、

人生や仕事を最高に楽しみたい、

 

と思うのであれば、

 

いつか、どこかで、

「思い切る」必要がある。

 

◇ 具体的には、

 「自らの能力を高め、

  より大きな成果を出るよう、

      <抜本的な改革> を図る必要がある」

 

ということであり、

 

その取り組みを先送りすれば

永遠に今と同じ状態が続くことになる。

 

ここでの真の恐ろしさは、

たとえなまったノコギリであってでも、

 

「まったく切れないわけではなく、

      頑張れば、切れなくはない」

 

 というところにある。

 

この中途半端さが、

学びに対する切実さを減退、

減衰させてしまうのだ。

 

これが時間の経過とともに

「当たり前の基準」を低下させ、

 

「この程度にしか切れないのがデフォルト」

 

 という風に勘違いする元凶となるわけだ。

 

◇ あなたは

「刃を研がず、苦労し続けるきこり

 になりたいのか、

 

あるいは、

 

「一日の仕事が終わるたびに包丁を研ぎ、

 切れ味抜群の包丁で料理を作る料理人」

 

 になりたいのか、

 

どちらだろうか?

 

トンビは後者になりたいと思ったので、

 

最近なって、かなり遅れたが

頻繁に、包丁を研いでいるのである。

 

今からでも遅くないと言い聞かせながら……

 

今日一日の人生を大切に!

トンビ博士

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