◇ スポーツライターの
乙武洋匡(おとたけひろただ)氏は
両腕と両足のない「先天性四肢切断」の
障害をもって生まれた。
赤ちゃんを見てショックを
受けてはいけないと、
周囲は母子の対面を先に延ばそうとした。
そして生後一ヶ月がたって、
ついにその時が訪れた。
その時母の口について出てきた言葉は、
「かわいい」
そこに居合わせた人々の
予期に反するものであった。
泣き出し、取り乱してしまうかもしれない。
気を失い、倒れ込んでしまうかもしれない。
そういった心配はすべて杞憂に終わった。
母がボクに対して初めて抱いた感情は
「驚き」 「悲しみ」 ではなく、
「喜び」 だった。
生後一ヶ月、ようやくボクは「誕生」した。
乙武洋匡 「五体不満足」
◇ そういえば、元プロ野球選手の城島氏が
乙武氏に、このようなことを語っていた。
オトくん、ダメなキャッチャーというのはね、
打たれたくないという気持ちから、
ピッチャーに細かいコントロール
ばかり要求してしまうんだ。
でも、そうするとピッチャーは
腕が縮こまって、いいボールが投げられなくなる。
反対にいいキャッチャーというのは、
『打たれたらオレが責任取るから、
とにかく思いきって投げてこい』
と言ってやれるの
そうすると、
ピッチャーは腕が振れるようになって、
かえっていいボールが投げられるようになる。
(城島健司)
「俺がすべて責任をとるから、
自由に何でもヤレ」
と言えるような、そんな上司になりたい。
<今日の名言>
人間というものは殺された父親のことは忘れても、
奪われた財産のほうはいつでも忘れない。
マキャヴェッリ
*マキャヴェッリらしい表現だ。
「君主論」は一読を。
今日一日の人生を大切に!