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電通の働き方改革「インプットホリデー」 vol.328

 

◇ 電通の「働き方改革」の1つである

    業務の一部をロボットで代替する

 

RPA(Robotic Process Automation)」

 

   が注目を集めている。

 

その内容は次の通り。

 

・働き方改革を成功させるための体制の作り方

・月に1度は週休3日を設けるのはなぜか

  ・AIは雇用を奪うのか

・そして業務を機械化した先にある

     驚くべき本当の目的とは何か。

 

◇「RPAを活用した業務の効率化」など、

    働き方改革では、現場をその気にさせるために

    いろいろ工夫が必要だ。

 

その中でも最重要は

 やはりトップのコミットメントということになる。

 

電通は改革を始めてから、原則22時以降、

翌朝5時までは業務を禁止することを

トップ主導で徹底している。

 

◇ 電通の改革の趣旨は、

 

・土日などに仕事を離れて休む

・気分を変える、ほかのことを考える

・普段会わない人に会う

・仕事以外の経験をする、知見を広める

 

こういった取組みが結果的に

 

新しいアイデアに結びついたり、

本人のモチベーションが向上したり、

仕事にフィードバックされたりと

 

よりよい働き方、さらには

よりよい生き方の好循環を作り出すのであると。

 

◇ 新たに設定された休務日のことを

「インプットホリデー」と呼んでいるのは、

  そうした理由からだろう。

 

そういえば、日本にいち早く

週休二日制を導入した松下幸之助氏も

一日教養(土曜日)、一日休養(日曜日)」

と言っていたことを思い出した。

 

見え方は

「1ヵ月に1回週休3日を取り入れた」

 のと同様だが、

 

実際には「インプットのための日」

一日増えたということだ。

 

体を休める人もいれば、

将来のために足りないスキルを学んだり、

 

モチベーションアップのために

その日を有効に使う人もいるわけだ。

 

もちろん社長以下、役員も率先して

それぞれのインプットのために休む。

 

◇ RPAを含めた改革で、

   電通は2019年度に社員1人当たりの

   総労働時間として、

 

基準年である 2014年の業務時間より2割を

新たに“創出”するという目標を掲げている。

 

「業務時間の2割削減」とは明らかに違う。

 

単にコスト削減のためでなく、

人間を単純労働から開放し、

 

その時間をさきほど言った

インプットに使うのだ。

 

◇ いろいろなことを考え、

   新しいものを生み出すための時間

    という意味を込めて、

 

効率化した分の時間を

「創出時間」と呼んでいる。

 

ただ、RPAだけでは創出時間は

全業務時間の数%にとどまり、

とうてい「2割」は達成できない。

 

それでは、2割を創出するという

目標に合わせ、創出時間を拡大するには、

どのようにするのか。

 

人間の業務のリプレースと並行して、

今後はオーギュメンテーション(拡張)

も行っていくという。

 

同じことを速くやるだけでなく、

同じ時間をかけるならより多く、

難しいことができるようにする。

 

たとえば、何かを調べるときに、

その対象の範囲や深さを何倍にも

広げるといったことだ。

 

インプットに次ぐインプットを繰り返し、

個人の能力を高め、時間創出につなげていく。

 

つまり、個人のレベルアップ

働き方改革がうまくいくかどうかの

ポイントとなるようだ。

 

 

今日一日の人生を大切に!

トンビ博士

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