Categories: 生き方

人生のポートフォリオを完全にしない vol.263

 

「日光東照宮」の陽明門は、

    日本を代表する楼門(ろうもん)建築です。

 

陽明門は、「グリ紋」(渦巻き文様)が

彫られた12本の白い柱で支えられています。

 

この柱の中に1本だけ、

彫刻の模様が逆向きになった

「逆柱(さかばしら)」があります。

 

これは、誤って逆向きに

建てられたわけではありません。

 

「建物は完成と同時に崩壊がはじまる」

 

という伝承を逆手にとって、

建築されたものです。

 

 

未完成こそが最強の戦略である。

 

 

 「満つれば欠くる世の習い」

 

満月になった月がやがて欠けていくように、

栄華を極めたものはやがて衰退に至る

 

という故事があるように、

 

わざと不完全な柱を加えることで

魔除けにしたのではないか、

 

と言われいます。

 

「魔除けの逆柱」とも呼ばれています。

 

「あえて未完成にすることで、

                   崩壊を防ごうとした」

 

「あえて不安定にすることで、

                  安定感を得ようとした」

 

のでしょう。

 

 

「不均衡が実は均衡をもたらす」

     という考えは、 家康の独自の理論

     というわけではなく、

    古来からあったと思われます。

 

「完成と同時に崩壊がはじまる」

という考え方は、

 

トンビの価値観のひとつでもあります。

 

トンビは、

「不完全な状態を作り上げることが完全である」

と思っています。

 

したがって人生のポートフォリオをあえて

「不完全な状態」にすることを目指しています。

 

やりたいことばかりではなく、

やりたくないこともする。

 

好きな人ばかりでなく、

苦手な人ともたまには付き合う。

 

 

すべてを排除せず、一部は保管する。

 

そういった姿勢、考え方で物事に臨むと、

より安定感が生まれるような気がいたします。

 

人生のポートフォリオは、

 

「美しくない」

 

     からこそ、

 

「崩れにくい」のです。

 

 

今日一日の人生を大切に!

トンビ博士

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