◇ 先日「触らない痴漢」という、一瞬耳を疑う
キーワードがネットで話題になった。
直接女性の体に触るとすぐに捕まるため、
好みの女性に近づいて電車に乗り込み、
電車の揺れを利用して接近し、
匂いをかぐ『触らない痴漢』が増えているそうだ。
これに対して鉄道警察隊がある番組の中で
「匂いをかいだりなどの
“ 触らない痴漢 ” も検挙する」
と断言した。
その後Twitterで
「#触らない痴漢」という
スレッドがたち、さらに拡散。
週刊誌でも
「触らない痴漢—
決め手は女性側が不快と思うかどうか」
という記事が掲載され、
瞬く間にテレビやラジオの情報番組で
トピックになった。
◇ 週刊誌では、都道府県警察が、
痴漢に対して警戒や対策を強化した結果、
痴漢の取り締まりの強化検挙件数が
減少したものの、強化策が皮肉にも
「触らない痴漢」という
“新たな犯罪” を生み出していると指摘。
大阪府警も、公式ホームページで
「女性が訴えれば痴漢の容疑が
かけられることになる」
と警告している。
◇ 触らない痴漢は昔からいた。
変態行為を見せる “ 触らない痴漢 ”。
通学ラッシュ時に、卑猥な言葉を
ずっと耳元でつぶやき続ける男。
だが、今回は「匂いを嗅ぐ」という
行為も“ 痴漢 ”とされたため、
当然のごとくネットでも、
街頭インタビューでも、
否定的な意見の嵐となった。
「触らない痴漢のえん罪を
どうやって防げばいいんだ?」
「手は上に上げときゃなんとかなるけど、
鼻に詰め物しないと電車乗れない」
「もう電車で息できない」
「通勤ラッシュとかどうすりゃいい?」
「会社に無事につけるか、
毎日ドキドキじゃないか」
「もう全席指定するしかないよ」
……etc etc.
◇「触らない痴漢」は
受け手が恥ずかしい思いや 不安を感じれば,
その時点で痴漢なので、
深呼吸しただけで
「いやらしい息を吹きかけられた!」
と言われたらアウト! だ。
鼻から息を吸い込んだだけでも
「いやらしく匂いを嗅いだ!」
と言われたら アウト!
「この人痴漢です!」と疑いをかけられ、
駅長室に連れて行かれたら、
あなたの人生もそこで アウト!
……になる可能性が高い。
どんなに 「やってません!」]
と反論しようとも、
警察に通報され、
会社や家族に連絡がいき、
仕事も家族も人生も奪われかねない。
圧倒的に被害者の立場が優先される。
現在でも、手を上げるなどの
“冤罪防止姿勢” で、
通勤ラッシュに耐えている男性は少なくない。
これに「匂いを嗅ぐ行為も痴漢」となれば、
我々男性にとって実に由々しき事態である。
◇ そもそも首都圏の通勤ラッシュは異常だ。
「でもさ~、普通にボ~っとしてるだけでも、
女性にいやらしい視線で見られた!
って勘違いされたら痴漢なのか?」
こんな不安を抱いた人もいるかもしれない。
ボ~として、コンタクト入れ忘れて
中吊りを見ているだけでも、
受け手が「いやらしい」と
感じれば通報される。
いずれにせよ、たかが通勤。されど通勤。
そして通勤の「混雑」はストレスになる(=痛勤)。
そこに「 痴漢のえん罪不安(=通緊)」
なるものが加われば、
心身の健康にマイナスの影響を及ぼし、
仕事満足感や人生満足感が低下する
可能性はかなり高い。
あんな小さな鉄の箱の中に
男女がすし詰状態で閉じ込められたら
犯罪が発生して当然だとトンビは思う。
もうここまできたら
銭湯が男女別々が常識になっているように、
通勤車両も完全にキッチリ分けるべきであろう。
そうしないと安心して電車に乗ることもできない。
それがすぐにできないのであれば
通勤ラッシュこそ「働き方改革」で
積極的に取り組めばいいと思うのだ。
フレックスタイムやテレワークを駆使すれば、
仕事の生産性にもプラスになる。
混雑時の8時~8時半を避け出社する。
自宅勤務をもっと利用する。
そこにいなくても仕事できる
通信インフラが充実しているのに、
実施できないワケがない。
冤罪を免れるためにも
国会の審議など待たずして、
明日からでも始められる
「働き方改革」を是非実施てほしい。
今日一日の人生を大切に!