◇Amazon のようなズルい節税戦略を
見逃してはいけないと、
ここにきてG20が動き始めた。
G20財務相・中央銀行総裁会議は、
2019年内にも企業が国ごとの
売上高などの情報を公表するためのルールを策定。
この情報を基に各国の税務当局が
課税できるようにする方向だ。
国内外企業の無差別を原則とする
世界貿易機関(WTO)のルールを踏まえ、
企業経営に大きな影響を与えないよう、
中小企業や適正に納税している企業などに
配慮する事項を盛り込む。
20年までには、ネット通販を展開している
国ごとに適切な法人税を課税できる
長期対策もとりまとめる方針だ。
◇ ところで、Amazon に関しては、
トランプ大統領も たびたび非難している。
3月29日にも、トランプ大統領が、
「Amazon は税金を払っていない」として、
Amazon への課税を強化すると発表した。
Amazon は、一応、
アメリカで税金を払っているが、
収益のほとんどをタックスヘイブンに
移すなどしているため、
アメリカで支払っている税金は
わずか 200億円程度 なのだ。
全世界での年間売り上げが
10兆円を超えているにしては、
あまりに納税額が少なすぎる。
アメリカとしても、Amazon にもっと
税金を払ってほしいわけだ。
ただ、アメリカは、世界中の国々がこぞって
Amazon から税金を取り立てることは、
よしとしていない。
G20の試みには賛同しない可能性が高い。
◇ Amazon のCEOのジェフ・べゾフは、
1,120億ドル(日本円で約12兆円)を持つ
世界一の資産家。
そして、「ワシントン・ポスト」も買収しており、
アメリカの世論への影響力も持っている。
今や世界一の富豪が所有する
メディアである同紙は昨年から
「自由な報道が許されない闇では民主主義は死ぬ」
という標語を紙面トップに掲げるようになった。
3月下旬のトランプ大統領の Amazon への
集中攻撃により同社の株価は下落して、
ペゾス氏の資産の額面価格は160億ドル減った。
フォーブス誌によれば、この減少額は、
トランプ氏の資産の約5倍に相当するという。
トランプ大統領の集中攻撃は もしかしたら
メディア(ワシントン・ポスト)
に対する警告なのかもしれない。
◇ Amazon は、確かに非常に便利だ。
トンビも、もちろん
「プライム会員」に加入している。
またビジネス的に優れている面も
多々あると思われるが、
このままAmazon が税金も払わず
膨張し続けることは、
決して世界経済にとって
好ましいこととは思えない。
どうにかして、アメリカも
G20諸国も歩調を合わせて、
Amazon をまっとうな状態に
してほしいものだ。
アレックサ、
日本で税金を払いなさい!
完
<今日の名言>
忘れないでくれ。あのとき、
僕と当時の仲間たちが世間から誤解されるような
イノベーティブなことをやったから、
今、花が咲いているということをね。
今、未来のために種を植えなかったら、
この花はいつか枯れてしまうよ。
だから、今日もイノベーティブな種を植えよう。
未来に花を咲かせるためにね。
たとえ、それが今は
誤解されるようなことであったとしても
(ジェフ・ベゾスの言葉)
*素晴らしい言葉だ。
もし熱い想いがあるのであれば
未来のために種を植えよう!
他人からなんと言われようとも。
今日一日の人生を大切に!