「お猿さん物語 」に学ぶ企業文化のあり方 ② vol.236

 

◇ 冷水の恐ろしさを知らない

     新入りのお猿さんでも、

     あることを理解した。

 

「バナナがあってもなくても、

このハシゴを登ってはいけないんだ」と。

 

さらに、

オリの外の冷水を知らないお猿さん1匹と、

オリの中の冷水を知るお猿さんを

入れ替えてみた。

 

すると、

 

同じようなことが再び起きた。

 

新入りお猿さんはバナナを取ろうと

ハシゴに向かって行き、

他のお猿さんたちがその新入りを攻撃した。

 

そして、この新入りお猿さんも

ハシゴに二度と登ろうとしなくなった。

 

ここで着目すべき点がある。

 

さっき入ったばかりの1匹目の

新入りお猿さんも、攻撃に加わったのだ。

 

一度も冷水を浴びてないし、

冷水のことなんか一切知らないのに、

 

他のお猿さんと同じくらい

激しく攻撃に没頭した。

 

同じことをもう一回やってみた。

 

3匹目の新入りのお猿さんを入れ替えても、

やはり同じことが起きた。

 

4匹目も同様である。

 

そして、ついにオリの中のすべての

お猿さんが入れ替わった。

 

オリの中には、冷水を浴びたことも、

その仕組みも全く知らない

お猿さんだけになった。

 

そして、

 

さらにもう1匹のお猿さんを入れ替えてみた。

 

すると、ハシゴに登ろうとして、

やはり他のお猿さんから攻撃を受けた。

 

この新入りお猿さんは

他のお猿さんたちに向き直って、

こんな質問をした。

 

「バナナを取ろうとしただけなのに、

   なんで攻撃するんだ?」

 

 他のお猿さんたちは、

 

    「おや?」 と思い、

 

手を止めて、お互いを見つめ合った。

 

そして肩をすくめて、こう答えた。

 

    「知らないね。

 

         だけど

 

それがここでのやり方なんだ」

 

◇ この話を聞くと、

     いろんなことを考えさせられる。

 

ビジネスの世界は、

 

     そんな慣習

 

または

そんなお猿さんたち

 

いっぱいだからだ。

 

そう、私たちが当たり前と考えて、

疑うことのない慣習だ。

 

そんな慣習の中には本当におかしなものがある。

 

全く意味がわからないものもある。

 

ビジネスの世界は、

誰もがあまり考えも言葉にしないような

「当たり前」のことであふれている。

 

しかし、「ここでのやり方」

本当に意味のあることなのかが疑問だ。

 

企業の長い歴史の中で築かれた文化、

さまざまな仕組みによる影響、

また、ときに無意味な仲間意識や、

 

企業の戦略というものもを

細かく見ていく必要がある。

 

あなたがいまやっていいることは、

本当にやるべきことなのか

 

お猿さんと同じ思考パターンになってないか?

 

ひとつひとつ疑ってかかる余地がある。

                                                    完

 

今日一日の人生を大切に!

トンビ博士

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