◇ 春分の日は、太陽が真西に沈むので、
真西には極楽浄土があるという
仏教の教えから、
先祖の霊を供養する墓参りが
春分の日に行われるようになったと
言われています。
お寺に「西方寺」とか「西念寺」
という名前がありますが、
文字だけみてもこれは浄土系の寺院だな
というのがすぐわかります。
浄土系の宗教は、西方教といわれるくらい
西という方位に重大な意味を持たせているのです。
西は太陽の沈む方位です。
沈むとは 終わりであり、
また消え去ることですから、
すなわち死を意味します。
したがって来世は西方にあり、
そこに阿弥陀仏が住んでいる
「極楽浄土」が
あるということになります。
◇ このような考え方は仏教だけにとどまりません。
キリスト教の世界でも、最後の審判の絵は
西壁に描かれています。
また中世の大きな寺院は
必ず西向きに建てられています。
沈む太陽の光がステンドグラスを
通じて入ってくるさまに、
人は神の国に想いを馳せたのかもしれません。
日本建築では、何かと西日は
敬遠されがちですが、
見方を変えると趣きさえ感じられます。
◇ 明日は春分の日、一年を二十四等分した
季節を表す「二十四節季」は、
この春分の日からはじまります。
つまり 春分は大きな節目なのです。
来年度の仕事も、この春分の日から
早めにスタートしてはいかがでしょうか。
<今日の名言>
「春風を以て人に接し、
秋霜(しゅうそう)を以て己を律す」
江戸時代の儒学者、佐藤一斎
*極めたい境地ですね
今日一日の人生を大切に!