安部首相の続投と野党再編の課題を
残した衆院選がやっと終わった。
安部首相の下で、改憲に反対してきた
民主党が分裂し、今回の選挙を経て、
改憲を頭から否定しない勢力が
以前よりむしろ増えてしまった。
戦後長く続いた「改憲か護憲か」の
対立構造には、変化の兆しが見え隠れする。
しかし、変えるのは並大抵ではない。
本日は、永田町の文化について
少し触れてみることにする。
◇ 江戸時代は日本人の生活様式の
原型をつくった時代である。
とくに、我々のつくる「組織」と
その意志決定を行う日本の「政治」についは、
江戸期につくられた文化が、
現代にも大きく影響している。
「政治家の世襲」もその一つである。
欧米や東アジア諸国とくらべても、
これほど国会議員の世襲率の
高い国はない。
◇ 永田町では自分の所属派閥を
「ムラ」と呼び、
自分の選挙区を
「票田」と呼び、
地元に帰ることを
「田の草取り」と呼ぶ。
永田町では今なお「ムラ」意識が
色濃くまだ残っている。
まるで、自分の田んぼを代々相続するように、
父親から選挙区を世襲して、
また父親と同じ派閥のムラに入れてもらう。
これは日本の政治が、
江戸時代の「ムラ」の組織文化の
影響を受けていることを示している。
◇ この国の議会の原型というのは、
江戸時代の庄屋たちが、
明治になって大地主となり、
いわゆる地主組織をなしたものだ。
いわゆる江戸時代の庄屋の
「寄り合い」が地方議会の原形であり、
明治維新は、この旧庄屋たちの政治進出を
可能にした革命であったとさえいえる。
歴史には、流れというものがあり、
どこかで長く育まれた組織文化は
容易にはなくならない。
江戸時代のムラ文化は、
永田町の文化になり、
軍隊の文化にも、会社の文化にも流入する。
いったん歴史において大きな流れが
できると、その流れに逆らうことは、
何人たりともできないのだ。
幼少時から家庭ですりこまれた
家族内の文化は、のちのちまで
大きく影響をして、
一生ついてまわるのと同じだ。
長い間に渡って培ってきた
生活様式や文化から逃れることは、
容易なことではない。
はたして憲法を変えることができるのか?
庶民は見守るしかない。
<今日の名言>
大丈夫 そんな心配することたぁありませんよ。
男の子はね
親父とけんかして家でるくらいでなきゃ
一人前とは言えません。 by寅さん
今日一日の人生を大切に!