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営業マンのニックネームは「チビゴジラ」   vol.108

◇ セールスマンは間違いなく職人です。

 

    厳しいセールスの経験があるからこそ、

    身に付いた味のあるテクニックや

    かたくなまでに譲らないスタイルを

    何があっても貫き通す者も多数おられます。

 

   そんな一人、「チビゴジラ」という

   ニックネームをもった営業マンを

   本日は紹介いたします。

 

◇ 彼は訪問して出て来た奥様に、

     まず松井某の名刺を丁重に出し、

 

私、松井という者でございます。

   ご存じかどうかわかりませんが、

    むかしプロ野球元巨人軍に

    4番ゴジラ松井 という選手が

   いましたが、その父親でございます」

     (当時ゴジラ松井は巨人の4番だった)

 

    と神妙な顔で挨拶する。

 

    *もう若い人はゴジラ松井を知らない人も
  いるかもしれないが…….

 

   お客のほうは  「ウソッ!!」 

   と声を上げ笑いながら、

   「からかわないで」   

   拳をあげるようなポーズをとる。

 

  さらに、

  「あなた、失礼だけど、小さい方じゃない、

      ゴジラさんは すごっく大きな人よ!

       嘘言っているんでしょう?」

                                    などと言う。

 

すかさず松井さん、

 

「あっ、ごめんなさい、嘘を申しました。

                今月初めて嘘をつきました!」 

 

すると奥様からは必ず、

 

「今月初めての嘘? 

      それも嘘言っているじゃないの」

 

と笑って返してくる。

 

松井さんと奥さん、どちらもクスクス笑って、

そのまま昔からの知り合いのように会話が弾む。  

 

偽名をなぜ松井にしたか、もうおわかりでしょう。

 

これが松井さんの営業における

見事な「アプローチ・トーク」なのです。

 

◇ 先に紹介した通り松井さんは

     当時63歳で身長は158センチ。

 

    小さな松井さんが、営業アプローチで

    ゴジラ松井の父とウソをつくので

    ニックネームが「チビゴジラ」

    なったのです。

 

    このアプローチが超ベテランならではの

    技であり、簡単に見えても誰にもマネが

    できるものではありません。

 

  これが 松井さん独自のアプローチなのです。

 

その後の松井さんは、腹を抱えるような

面白い話を、なんと一時間以上も続ける。

 

そして、いつものことだが、

必ず奥様の方から「はっ!」と気づいて、

 

それで一体、

       あなたは何しにいらっしゃったの?」

 

    「どちらの会社の方なの?」

 

という質問をもらうことになります。

 

心の中で、「これを待っていた」と松井さん、

 

これを潮とばかりに「キャンペーン中の商品」

の説明をして、キッチリ購入までつなげていく。

 

この松井さんが一時間帰ってこなかったら

確実に商品が売れたと思っていいそうです。

 

これがまさに 秀逸の職人芸

 

松井さん!    大変勉強になります。

 

今日一日の人生を大切に!

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トンビ博士

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