薩摩藩の人生訓「日新公いろは歌」 vol.86

◇ 鹿児島の島津氏のなかで、

    中興の祖といわれている

    島津忠良は、薩摩藩士としての心構えを

    47首の和歌にした「日新公いろは歌」

     つくりました。

 

    島津義弘も多大な影響を受け、

   薩摩武士の教典となったこの歌は、

   現代の私たちにも通じる多くの示唆を

   含んでおり、今でも鹿児島県の

    多くの人に愛されています。

 

   西郷隆盛も「郷中」という教育機関で、

   若い武士たちに、この「日新公いろは歌」

   教えたと言われています。 

 

   では、早速ご紹介いたします。

 

【こ】 心こそ 軍(いくさ)する身の 命なれ 

              そろえれば  生き そろわねば  死す

 

   *心こそが合戦する者の命である。
            心がひとつに揃っていれば生き
            のびることができる。
            揃ってなければ死ぬことになる。

          *ビジネスでは、心が揃ってなくても 
             死ぬことはありませんが、
             軍では即死につながります。

 

【て】 敵となる 人こそは わが師匠ぞと 

              思いかえして 身おも嗜(たしな)め

 

    *自分にとって敵となる人こそ、
              自分の師匠と思いなおして
              我が身を心がけよ

 

【さ】 酒も水ながれも 酒となるぞかし 

               だだ情あれ 君が言の葉

 

    *酒を与えても水のように思う者や、
              少しの酒で奮い立つ例もある。
              要は与え方の問題である。
              人の上にたつ者は思いやり深く、
              情け深くあれ

 

【ゆ】 弓を得て失ふことも大将の 

               こころひとつの 手をばはなれず

 

    *組織の結束力をまとめるのも
             失うのも、すべて大将(管理者)の
             心ひとつである。

 

 

◇ 鹿児島市内を歩いていると、 史跡・名跡の

    いたるところに 「日新いろは歌」の歌碑を

    発見することができます。

 

    薩摩人の根底には、この歌のスプリットが

    今なお息衝いているのです。

 

    時代は変わっても、管理者、リーダの

    要諦は変わらないということですね。

 

*今日一日の人生を大切に!

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トンビ博士

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