◇会社の仕事に追われ、
子供たちの学資金にも追われ、
人生を慌ただしく生きていると、
「定年退職の罠」というものに
驚くほど簡単にはまってしまいます。
◇人生の成功を目指して、
人生ハシゴを上へ上へ登ろうと
必死に働き続け、
50代も後半になり
はしごの上段でひと息ついた頃に、
よくよく自分の人生を考えてみると、
自分が間違った壁にハシゴを
掛けていたことに気づくのです。
しかしそこで気づいても、もうあとの祭り。
「ええええ~、もう 後戻りできない・・・」
◇「7つの習慣」の著者である
コヴィー博士も言っていました。
「成功のハシゴに足をかける前に、
それが目当ての壁に立てかけて
あるかどうかを確かめろ!」
若い頃にそんな冷静な判断が
できればいいのですが……
しかし もう この時点では
このハシゴを登るしかありません。
◇そして御多分に漏れず
めでたく定年をむかえます。
それから定年後しばらくたってから、
また気づくのです。
人生そのものを先延ばししてきたことを…..
そして悲惨なことに、
そういう人たちの多くは、
待つのが得策だと信じきって
生きてきたのです。
「もっとお金が貯まったら、
そのときこそ○○○をやろう」とか、
「定年になったら、
時間ができるので○○○ができる」
というように。
トンビは、これを
「定年退職の 妄想・錯覚・勘違い」
と命名することにしました。
◇人は、お金を貯めることの大切さと
夢の追求を後回しにすることを
混同してしまいます。
夢を暖めれば暖めるほど
利回りが良くなると
思っているのかもしれません。
人はみな、何かの準備をしながら
生きているのです。
懸命に働いて、時間と労力を費やし、
そして待ちに待った定年後の生活が、
実は夢見ていた虹色の生活では
なかったと知ります。
人生あと少ししか残ってないのに….
◇定年後
人によっては、
伴侶に先立たれてしまうかもしれません。
あるいは
自分の健康に不安が
出てくる場合だって当然あります。
期待していた株式市場が暴落し、
手にするはずだった年金を
失うことだってあるでしょう。
いや、もらうことができる
はずだった年金がもらえなくなる
ことだって大いに考えられます。
善良で、実直で、我慢強く、
ひたむきな人たちが、
持てる時間や労力や貯金を
すべて、企業や国家という
沈みかけた船に注ぎ込んでしまうのです。
貴重な財産が海の底に沈んでしまったら、
取りかえしがつきません。
悲劇は財産を失うことではありません。
「40年間という時間」と
「先延ばししてきた夢」も
同時に失われるのです。
待ち続けた年月は永遠に帰ってきません。
退職計画自体が「先延ばし計画」
そのものになってしまっていることに
気づかなければならないのです。
「いつか、必ずやるぞ」
「たぶん、いつかやる」
「やりたいけど、今はできない。
だってサラリーマンだから」
「退職して、自由になってからやろう」
◇では、そういった罠にはまらない
ためにどうすればいいのか。
もうそろそろ おわかりだと思います。
「今やるべきです」
「今からすぐに着手すべきです」
「先延ばしの習慣から脱却しなければならない」
ということです。
やりたいことがあるのであれば、
「今決断するべきです」
そして
「今から行動するベきです」
そうしないと 必ず 後悔します。
あの時、やっておけばよかったと…..
<今日の格言>
「人は待つことによって、
人生の時間をどれほど失っているのだろう」
ラルフ・ワルド・エマーソン
「失敗したら、またやり直すだけ。
別の何かをまた試せばいい。
先行きの不安が全部払拭されるまで
待っていたら、もう遅すぎる。」
リー・アイァコッカ
*今日一日の人生を大切に!