楽天と郵便局のシナジー効果  vol.976

楽天は312日、

 日本郵政との資本・業務提携を

 発表した。

 

日本郵政が楽天の

第三者割当増資を引き受け、

 

1,500億円出資して

8.32%の株を保有することになる。

 

今後はDX による物流の効率化や、
(デジタル・トランスフォーメーション)

郵便局での楽天携帯の販売などで

業務提携を行い、

 

今後EC(電子商取引)や金融の分野でも

協業を模索していく考えのようだ。

 

また楽天は同時にテンセントや

 ウォルマート等にも同時に

 第三者割当増資を行う。

 

*テンセントについては、
 子会社のImage Frame Investment
 が引き受ける。

 

資金調達総額は2,4234,669万になり、

楽天はその全額を携帯電話の基地局整備の

増強等に使っていく計画のようだ。

 

マーケットは好感し、

発表翌日の楽天の株価は

ストップ高になった。

 

楽天側にとってのメリットは

 資金調達により携帯事業が強化できる、

 

 郵便局での楽天携帯の販売など

 わかりやすいが、

 

日本郵政側のメリットは何だろうか?

 

日本郵政にメリットはあるのか。

 

政府が間接的に楽天を

後押ししているようにも、

見えなくない。

 

報道では、

 物流のDX化などのノウハウを

 楽天から得るというようなことが

 言われているが、

 

DX化を進めるだけならば、

他のコンサル会社等に頼むこともできるのに、

 

なぜ、楽天なのか?

 

考えられるのは、

金融事業での提携だ。

 

日本郵政が行う金融事業と
 (ゆうちょ銀行、かんぽ生命事業など)

   楽天が行う金融事業では、
(主にネットを通じた金融事業)

 

競合している部分が

少ないという特徴がある。

 

ゆうちょ銀行、かんぽ生命の顧客は

比較的高齢者が多く、

 

ネット金融事業に弱いため、

将来性に不安がある。

 

楽天と提携する事で

主にネットを利用する若年層の顧客を

取り込める可能性があると

考えているのであろう。

 

また楽天のカード事業や

ポイント活用のノウハウは魅力的だ。

 

逆に楽天側から見ると、

「ゆうちょ」などに眠っている

大きなお金を、

 

自社グループの金融事業に取り込める

可能性があるというメリットを

感じているのではなかろうか。

 

金融事業ではWin-Winの関係に

なれる可能性がある。

 

しかし郵便局で

 楽天の携帯電話を売るという

 仕組みが成功するかと問われれば、

 

郵便局に行かなくても、

携帯代理店や家電量販店で、

すぐに買えるため、

その可能性は少ないと答えるしかない。

 

「金融事業と

   EC事業の物流のメリット」

 

これが今回のディールのシナジーが

最大に発揮できる分野だと思われる。

 

 

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